Crystar Six、Crystar 15、Sister six スプリングカメラ~時代を超えて(1)

ある日の事、実家に立ち寄るとテーブルの上に「出張!なんで鑑定団in〇〇」のフライヤーを見つける。
どうやら母(81歳)が役所に置いてあったのをお持ち帰りしてきたらしい。


「確かお相撲さんの四十八手の古い絵があったよね?」

お相撲さん?四十八手?(..)ハテ?
一瞬なんの事やらさっぱり分からなかった。。。。でも直ぐにピンと来た!
ははぁぁ。子供のころ一度見せてもらったあれの事だな?.。.:*・'(*゚▽゚*)’・*:.。.

高齢の母は、記憶が薄らいだのか?本気でそう思ってるのか?不明だが
どうやら男女(裸)のぶつかり稽古をお相撲さんと勘違いしているようだ。


「お相撲さん」「四十八手」「シジュウハッテ」「しじゅうはって」と連呼する。

聞いているこっちが恥ずかしくなります。。。。

そうです実際にはお相撲さんの絵でないのです
皆さんもよくご存じ(?)のあの「四十八手」なんすよぉ。。。。
男女のチョメチョメの技の方です。(///∇//)イヤーン

母曰く、この絵の作者は歌麿でおかぁさん(私のおばぁちゃん)から貰ったのだと。
歌麿って?喜多川歌麿(江戸時代の日本で活躍した浮世絵師)おいおいホントかよ(@@)スゴっ
普通は紙に絵が画れたものをイメージすると思いますがこれは布に描かれ刻印が押さて立派な物に見えます。
母はそれなり由緒正しい立派な家系の出だと聞いてたのでまんざら嘘、偽物でもなさそうなです(^^;
これはマジで「なんで鑑定団」行きの代物なのか?
布に描いてある本物っぽいのではなくて違うバージョンを載せておきます(^^;
ここでは全てお見せできない事情がございますのでこんな感じで(モザイクあり)

ただの春画(当時のエロ本)のような気もするが。。。。やっぱりただのエロ本だな。。。。
ただのエロ本にしては手書きっぽいし絵も印刷ではなさで手間はかなり掛かってる感じ。。。。

もし鑑定してもらって
じゃじゃッじゃん「1,500円!!」なんて事になったら
単におじいちゃんの性癖を暴露すると言った展開にもなり兼ねん(--;
それは絶対死守せんとおじぃちゃんが枕元に出来そうだ。(会った事ないじぃちゃんだけど(^^;)

題名に対して話が脱線しちゃったのでここで起動修正します。

そんなこんなの話で盛り上がってる中、母がまた別のものを見つけて持って来た。
それはレトロなカメラ2台でした
カメラ好きな私は直ぐ食いつきました(^^;

一つはKONICAのFTAと言うフィルムカメラ。

ずいぶんと誇りまみれ(^^;レンズもカビてるし。

1968年頃に販売されたもの私が1971年生まれなのできっと兄貴が生まれて直ぐに購入したのであろう。
このカメラは小学生くらいまで使ってた記憶が私もあるので比較的新しいものです。とは言っても40年くらい前になります
新しいとは言えないですね。。。。。
使った記憶もあるので操作は問題ないのですが
オイル切れ?グリスが固まってるのかレンズの絞り、ピントはカッチカチで水飴が塗ってあるような動き
シャッターはかろうじて切れましたが錆びついてるのでミラーアップしたまま戻らなくなっちゃいました。。。。。
まぁこれはちょっと置いといて。

そしてもう一台がこれ

おっとぉ~これは初めて見るカメラですよ!
しかもめっちゃ古そう。
軍人さんが戦争記録用にしょってるカメラ見たいです
全面に筆記体で何か刻印されてます。
最近老眼がきつくなったので読めません(笑)
こんなのが実家にあったとは驚きです。

母からまた昔話を聞く
女学校時代、修学旅行か何かでおかぁさんに買って貰ったらしい。
買って貰ったって(^^;簡単に言うけど安いものではなかろうに。。。。。さすがお嬢様w
戦後間もない頃、しかも父親は早くに他界してる中でよくおばぁちゃんはこんな高価なものを買って上げたもんだ。
母子家庭で末っ子の母はさぞかし大事に育てられたのであろう、かなり無理したんだろう。。。亡きおばぁちゃんの愛を感じます。
そんなおばぁちゃんの愛を知ってか知らずか当時の母(おそらく15,6歳)は、そのころ同時に流行っていた2眼レフのカメラが欲しかったらしく
高級カメラを買って貰ったのにも関わらず感謝するどころかずっとふてくされていたとの事でした。

もちろんおばぁちゃんはもう35年以上前に他界してます、孫にとっても優しかったおばぁちゃん、あの頃のぬくもりを今でも覚えてます
今回このカメラが出て来たのはあの世からおばぁちゃんがこんな事を言ってるような気がしました。

「浩ちゃんカメラ好きでしょ?使い方わかるよね?これ、昔おばぁちゃんが、あなたのお母さんに買って上げたカメラなんだけどね、なんだか気に入ってくれなくてねぇ。。。。。( ´△`)」
「あなたにあげるから使って見て」
「そしてお母さんの写真を撮ってあげてね。」

分かったぜ!おばぁちゃん!任せて!このカメラは僕が使う!復活させるよ!

と言うわけで私は、おばぁちゃんの愛が詰まったカメラを

「時代を超えて復活させるぜ!」

プロジェクトをスタートさせる事にしました。

まずはこのカメラを調べる事に。
今の世の中、便利なものです。何か調べたければグーグル先生でポッチっと(^^;
あれあれぇぇ。。。。中々検索キーワードがヒットしません。
格闘する事数時間、少しずつですが情報が出てきました。
でも情報があまりに少ないです。
もしやこれ貴重な一品?珍品?金の臭いがプンプンします。…|* ̄∇ ̄|ニヤッ
いやいやそう言う事ではなくてこれは
[ばぁちゃんの愛が詰まったカメラ復活プロジェクト]危うく悪の道に引き込まれるところでした。

【調べて分かった事】
1954年から1957年たったの4年間と言う短い期間にCrystarKōkiKK(クリスター光機(株)のちの(株)クリスタルで製造販売されたもの)
私の母は現在81歳、当時15,6歳に買って貰ってるのでなるほど年代はピタリ合います。
当時の販売価格はケース込みで9,800円、当時の大卒の初任給が10,140円なのでかなり高価なものであったでしょう。
このカメラの機種を調べ事に、ケースにはSOCのロゴにsisterと刻印されています。

SOCは[C]rystar[O]ptical[C]ompanyの略のようです
そしてSisterと言う文字。機種名でしょうか?
検索の結果
Sister sixと言うカメラが浮上します。
でもでも肝心のカメラ本体上部と全面にはCrystarの刻印

sisterの文字はありません。
なのでさらに調べて見るとSister sixとよく似たものでCrystar Sixと言うカメラが存在する事を発見
ケースはシスター、カメラはクリスター
sisterなの?Crystarなの?頭が混乱しそうです。

このカメラは、スプリングカメラ(Spring Camera )と言い、レンズをカメラボディに収納することにより収納時の容積を減らすことができると言うもの、収納状態から撮影準備状態に立ち上がらせる時、ボタンを押すとバネの力でレンズを押し出し自動的に所定の位置に固定されると言ったもの。
ハンドカメラに取って代わり1930年代から1950年代にかけて二眼レフカメラと並んで一般向けのカメラとしてもっとも人気の高いカメラだったようです。
しかしこのカメラに限って?生産性が悪いのか生産コストが合わないのか?需要が少ないのか?短期間に社名変更?合併?買収?色々複雑な環境下で製造販売されていたようです。たぶん。。。。
結局のところSister sixとCrystar Sixは刻印が違うけど同じもの?っぽい。

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2020/07/08訂正
どうやらレンズシャッター機構の違いらし
でもってこのカメラのレンズは
C-Master c Anastigmat 75mm f/3.5 no.102192
in Crystar Optical Co shutter (B, 1-200)
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シャッターはCrystarと呼ばれ、メーカーはCrystarKōki、代理店はSumimits。
いやいやこれ以上は調べても頭がパニックを起こしそうなので今回のこのカメラは

「Crystar six」であると断言します!

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2020/07/15追記
カメラはシスター光学工学と言うメーカーからシスターシックスとして最初にリリースされたようです
後にシスター光学工学はCrystarKōkiに統合されカメラ名はCrystarになったようです
シャッターは既にCrystarと呼ばれていた
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ちなみに外部サイト山田重男 写真機館に画像がありました有難いですねぇ(^^;
http://www.jmcy.co.jp/goto/yamada/Y061021/P001_099.html
22番に
(カメラ名)クリスター15(製造会社)クリスター光機(国籍)日本(発売年)1954
(レンズ)C‐Mastar 75mm f3.5

ええぇぇ!「Crystar 15」じゅうごぉぉぉ~(><)
もう分からんですきっとマイナーチェンジでもしたのでしょう
以上w

カメラの事はだいぶ理解出来た。
でも果たして正常に動作するのだろうか?
たかが数十年のKONICAのFTAが錆びてシャッターが切れない状態
このカメラに関しては恐らく70年近くお眠りになっていたと想像できます。

取りあえず壊さない程度に触って見る事にします。
誇りが被ってはいるがかなり状態は良いように見えます。
きっと全面からはレンズが飛び出てくるのでしょう。
出てきました。

おおおぉ!想像以上に綺麗ですよ。
絞りらしきものもしっかり動作してます。
これは復活に向けてかなり期待できます。
ワクワクドキドキ(^^;

と言う事でこの続きは次回へ繰り越します。

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